原作:森永博志
脚本・演出:山田佳奈(劇団□字ック)
出演:山田佳奈(劇団□字ック)、浅野康之(劇団鹿殺し)、松本亮、朝香賢毅
音楽:フラワーカンパニーズ
真心ブラザーズ(8月6日のみ参加)
この物語は、森永博志さんという人物の自伝です。
森永博志さんとは、NHKFM「サウンドストリート」の初代DJであり、音楽雑誌の編集長であり、
「anan」の広告プランナーであり、小説家・・・と、森永さんをご紹介するうえで
限定することはとても難しく、その、限定出来ない人生こそが、「森永博志」なのだとさえ思えます。
森永さんとはじめてお会いしたのは、去年の秋、音楽評論家の吉見佑子さんからのご紹介でした。
去年のオハラ☆ブレイクの開催終了後、朝日新聞に掲載して頂いた、2ページ見開きのでっかい夕陽の写真広告を、森永さんがふとしたきっかけで見て頂いたことで、
オハラ☆ブレイクに興味を持ってくださり、お会いすることになった、という経緯です。
そして、はじめてお会いした日、確か、風とロック芋煮会の会場にて、
森永さんご本人から自伝「あの路地を~」を受け取り、数日後に、熟読をしました。
その、物語は、とっても刺激的で
70年代の日本の音楽シーンをおもしろおかしくも真剣に開拓された、森永さんの快進撃に
すっかり魅了されてしまったのです。
そこには、反体制活動の拠点てもあった伝説のアップルハウスや
広告代理店のはじまりのような手探りな仕事のスタート
泉谷しげるさんの初ロスアンゼルス公演、吉田拓郎さん、矢沢永吉さん、松任谷由実さん等の当時の
ミュージシャンのスタートラインを見事なまでに新鮮な文章で描かれています。
そして、何より、僕の憧れの存在である、トム・ウェイツが、物語のとっても重要な場面で登場することで、この物語に何処か、とっても運命的なものを感じました。
そして、本を読み終えたあと、思い切って、森永さんへ
この物語を、「オハラ☆ブレイクの会場で演劇にさせて欲しい」とお願いをし、
森永さんより快諾いただきました。
この物語を誰に演劇にして頂くのが良いか、音楽をどのようにするか、を考えたとき、まず、
泉谷さんとARABAKIはじめ度々セッションをしているフラカンに劇の音楽をお願いしよう、
そして、「拝啓ジョンレノン」の歌詞を読み返しながら、アップルハウスのことをきっと、僕と同じような気持ちで取り組んでくれるのでは、と、真心ブラザーズへ相談をしてみよう、と動きました。
そして、何よりも、演劇を具現化する為に、誰に、脚本と劇をお願いすべきかを考えたとき、
丁度そのその時に劇団ペテカンの本田さんからの紹介で知り合った、劇団□字ックの山田佳奈さんに お願いをすることにしました。
山田さんは、元々レコード会社テイチクにてレコードプロモーターとして働いていて
怒髪天等を担当されていましたが、とあるとき、レコード会社を辞め、ご自身の目標であり夢であった
劇団を創るということに挑戦を開始しました。劇団□字ックのチラシに「山田は頭がおかしくなったのだと思った。」的な内容で、怒髪天・増子さんから、愛情たっぷりの応援コメントが載っているのを見たり、下北沢のライブハウスで、THEラブ人間との共同制作的な□字ックの劇を観て劇団の理解を深めていたころ、丁度、森永さんの自伝を読み終えていて、下北沢で観た舞台のライブ感と山田さんの人生の歩み方から、きっと、山田さんなら良い舞台に創りあげてくれるだろうと確信をし、今回の企画を依頼しました。
森永さんの自伝「あの路地をうろついているときに夢見たことはほぼ叶えている」には
オハラ☆ブレイク伝えたいと思っている、自由な人生へのヒントが沢山詰まっています。
是非沢山の方々に観て頂きたいと思いますし、僕自身、当日の舞台がどのようなものになるのか、
ただ、ただ、楽しみであります。
2016年夏
オハラ☆ブレイク実行委員長
菅 真良
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